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2008-07-13 [長年日記]

_ 帰国

ドーハ空港を出たのが現地時間で午前0時半過ぎ。

本を読んだり寝たり、iPod touchで日記を書いたりして9時間くらい飛行機の中で過ごしたら、

関西国際空港に到着したのは現地時間で午後5時過ぎ。

朝が来るはずなのに夕方がやってくるんで体が混乱していて奇麗に時差ぼけした。

乗り換えが3時間以上あって暇なんで、いっそ大阪を眺めきて、ついでに売っちゃったPSPの代わりを

買ってこようと思い、案内に聞いてみたら、市街までは45分くらいだそうだ。

微妙だな・・・

荷物が邪魔なんで、先にチェックインだけ済ませて荷物を預けてから行けばいいんじゃないか、

と気がつきチェックンしたら、一本早い飛行機に変えてもらえるとの事。

早く帰りたいんでそっちにしてもらった。

搭乗までちょっと時間があったんで、空港内のコンビニで1週間分の漫画雑誌を立ち読み。

それから飛行機に乗り、1時間で羽田へ。

早いよなあ。

羽田からは川崎経由で帰宅。

川崎駅前のヨドバシカメラがまだやってたんで、PSPを購入した。

一週間ぶりにラーメンを食べたが、うまいなあ。

ほっとした。


2008-07-12 [長年日記]

_ イスタンブール最終日

早朝、イスタンブール郊外のバス停に到着。

早朝過ぎて観光も出来ないし、昨晩判明した事で少々がっかりして元気がなかったんで

ネットカフェでしばらく時間を潰した。

その後市内へ移動。

エジプシャンバザールに土産を買いにいった。

会社向けに何を買うか迷ったが、トルコのお菓子が5箱まとまったのがあって、

ちょうどいいんでこれを一つ購入。

妹からはリンゴ茶とハチミツを頼まれていたんでこれも購入。

ハチミツはプラスチックの透明ケースに、蜂の巣からそのまま取り出した塊が

入っていた。

これは日本にはなくて面白い。

ドライフルーツもよく売っているが、その中にターキッシュバイアグラという

キャッチフレーズが付けられたのがあった。

イチジクの中にクルミを挟んだ物らしい。

そりゃ元気になりそうだ。

買い物を済ませて日陰で休憩。

猫が居たのでまた僕のゴールドフィンガーでメロメロにさせた。

トルコの猫は人懐っこくて可愛いなあ。

その後、イスタンブールホステルへ。

ちょいとアリさんと話す。

今夜帰国する事を話したら、荷物を預かってくれるとの事。

ありがとう。

ついでにiPod touchとPSPを充電させてもらったが、PSPを鞄から取り出してたら、

ホテルに併設されてる旅行会社のマネージャーをやってるお兄ちゃんが、

「お、PSPじゃん、それ俺に売ってくれない?

100リラでどう?」

とか言い出した。

100リラは約9000円だ。

僕のPSPは旧型の最初機のモデルで、さんざん使い込んで傷だらけだし、

今は新型が2万円で出ているんで9000円は悪くない。

帰りの飛行機の暇つぶしでモンハンが出来ないのは痛いが、新形に買い替えるチャンスか。

でももうちょっとだけ欲を張りたいのと、トルコリラは日本で両替できないので

「100ドルかそれ相応のユーロでどう?」

と返したら唸りだした。

「お前、次はいつトルコに来る?

今、外貨が35ユーロしかないんだ。

この35ユーロと、このホテルの宿泊権三泊分でどうだ?」

だそうだ。

はっはっは、次って、飛行機乗り継いで24時間かかる国にそうそう何度も来るかいな。

海外旅行するなら行った事のない国選ぶだろうし。

下手すりゃ10年後になると思ったが、転売OKだったのと、なんか面白かったんで

ノリでOKすることにした。

ACアダプタは持ってきてなくて、USBの充電ケーブルを代わりにあげて交渉成立。

あと、カッパドキアで会ったIさんがもしもこの宿に来たら、その宿泊権で

泊めてやってくれと頼んでおいた。

それなら有効利用と言えるだろう。

続いて、今回のツアーを手配してくれた旅行会社へ。

出発前は居なかった日本人の女性が居た。

両親を連れて旅行中だったそうだ。

旅行はどうだったか聞かれたんで、カッパドキアは最高、エフェスは歴史に興味が

ないとイマイチだったと伝えたら納得された。

カッパドキアは歴史を知ってようが知っていまいが、問答無用で圧倒される

バカバカしいほどの面白さがあるんだけど、エフェスは前提知識で目の前の現実

(だいたい廃墟)を補ってやらないといけないんでイマイチ面白くない。

冷たいリンゴ茶を頂き雑談してから退散。

最後にお金を下ろし、イスタンブールホステルに戻ってトルコ風垢擦り、ハマムの

ツアーを申し込んだ。

ツアーと言ってもタクシーを手配してお金の支払いを代行してくれるだけの

超イージーな代物で、待ってたらタクシーが来たんで出発。

しかしこのタクシーがまた輪をかけたイージーっぷりで、目的地がどこかわかってない。

そこら中で通りすがりの人に道を聞いていた。

で、ここだ、って下ろされた建物の入り口で

「イスタンブールホステルでここを申し込んだんだけど」

と言ったがあちらは狐につままれたような顔をしている。

念のために聞いてみた。

「タクシーの運ちゃんに連れてこられたんだけど、ここってハマムだよね?」

「違う、うちはホテルだ」

おいコラ、タクシーなんだからせめて目的地までは連れてけや。

結局そのホテルの人に連れてかれ、200メートルほど歩いてやっとハマムに到着。

ありがとうホテルの人。

ハマムに到着し、少々テンションが上がる。

出発前、「トルコなんて何しにいくの?」と聞かれたら「トルコ風呂入りに」と

答えてたんだけど、これこそが正しくトルコ風呂なんで。

建物に入るとホールのようになっていて、真ん中にソファがあってスタッフの

おっちゃん達が座っていた。

それを囲むように小さな更衣室があり、中には休憩用のベッドもあった。

昔プロレスラーだったけど10年前に引退しました、みたいな雰囲気のおっちゃんに

腰巻き用の布とタオルを渡され、着替えてこいとジェスチャーされたんで更衣室へ。

それからハマムの中に案内された。

建物は石造りで天井がドームになっていて、そこに開いた丸い穴から日差しが差し込んで

なかなか奇麗な風景だった。

まず、サウナにぶち込まれる。

日本のほど暑くないが、汗はダラダラと出てくる。

床にすのこが敷いてあるのだが、その隙間から日本で見慣れた黒光りする影が。

うわ、Gだ。

どうするか悩んだが、面倒くさいんでほっといた。

ドロドロに溶けそうなくらい汗をたらしたが、おっちゃんはその後やってこない。 

「忘れられてたらどうしよう」

と不安になりなあら暑さに耐えてたら、ようやくおっちゃんがやってきて

連れ出された。

流しにぬるま湯を張って、その横に座るよう言われた。

この後すばらしく大雑把かつ乱暴にガッシュガッシュと洗われた。

脇の下を洗う時は腕をひっぱたいて持ち上げさせるし、背中を洗う時は背中をひっぱたいて

前屈みにさせるし、なんか軍隊でしごかれてるみたいな気分ですよ。

おっさんはバリバリ僕を洗っては、何故か

「ベリグッ」

と言っていった。

何がグッドだったんだろうか。

そして恐怖のマッサージタイム。

施設の真ん中にある大理石の台の上に寝転がって受けるのだが、ちょ、なんで

チキンアームロック掛けながら背中を肘でゴリゴリ押されてるんですか、僕は。

あいたたたたた

人間、あんまり痛いと笑いが出るもんで、悲鳴を上げながら笑ってた。

おっさんは僕の全身をバキボキにし、最後にもう一回サウナに入ってけと

言い残して去っていった。

何かプロレスラーが暴れていったみたいな気分だ。

しばらくしてまた迎えにきてサウナを出て、シャワーを浴びて終了。

更衣室でしばらく休んでいけたんだが、なんせ時間がないもんで退散した。

またホテルに戻るのだが、送迎付きのツアーのはずなのに、自分でタクシーを

拾わされた。

んー?

ホテルに戻ってしばらく雑談。

これで最後なんで近所の店でエフェスビールを買って飲む。

うまー

ハマムでそうとう汗をかいたようで、かなり喉が乾き、その後コーラや水を買って飲んだ。

荷物をまとめて出発。

トラムと地下鉄を乗り継いで空港へ。

空港の売店で300mlくらいのコロンヤを見つけたので購入。

これ、可燃物だと思うんだけど、飛行機に持ち込んでいいんだろうか?

トラブルも無く飛行機は19時40分、トルコを飛び立った。

色々ドタバタしたが、なんだかんだ言ってこの国を楽しんだ。

次来るのは10年後かなあ。

_ ドーハ

乗り継ぎのドーハ空港には22時頃到着。

日本人がわらわらいて、なんかちょっと安心した。

やっぱ僕も日本人だわ。


2008-07-11 [長年日記]

_ セルチュク

でかいトルコ人の体温にげんなりしながらセルチュクに到着。

あんまり眠れなかったんで、眠気覚ましがてらちょっとシャドーボクシングをしたら、

見てたトルコ人に

「カラテ、カラテ」

と言われた。

いや、ボクシングなんですよ。

すぐにツアー会社の人が迎えにきてくれた。

ツアー会社のオフィスに荷物を置き、ついでにiPodとPSPの充電をさせてもらった。

15人程度のツアーで、まずアルテミス神殿跡地へ。

これがげんなりするほどつまらない。

なんせ跡地なんで、当時の面影を残すのは地面にゴロゴロしてる岩と、柱が一本こっきり。

歴史の知識があれば感慨もあるんだろうが、僕トルコの歴史なんて知らんし。

しかもガイドさんがご丁寧にここで20分くらい喋ってくれた。

僕の英語力じゃ途中で集中力が売り切れて、聞き続ける気力もわかない。

これは酷い。

それからエフェスの遺跡へ移動。

かなりツーリスティックなエリアで、通常1リラの水が2リラだった。

昔の街の跡だが、まあ、それなり。

アルテミス神殿よりは当時の様子が伺えて楽しいけど、カッパドキアの後ではインパクトが薄い。

途中、迷子になってちょっと困ったが、他のツアー参加者が僕を見つけてくれてほっとした。

遺跡の中を猫がうろついてて、暑さでげんなりしてたのでかわいがって遊んだ。

僕のフィンガーテクニックでめろめろにさせてやった。

僕の指をペロペロ舐めてきたが、近くに居たツアー参加者に

「その猫は君が好きみたいだね」

みたいな事を言われたが

「しょっぱくていいんだと思うよ。昨日の晩飯にピザ食べたし」

と言ったら納得された。

バスに戻ったら眠気が来て、うとうとした。

昨日のバスが最低だったし、旅の疲れも溜まってるんでフラフラだ。

ガイドさんに「辛いなら車の中で寝ててもいいよ」と言われたが、意地でツアー続行。

ランチはまたビュッフェ形式。

あいかわらずうまく、デザートは甘すぎる。

カナダ人のお父さんと息子二人の家族と一緒になってちょっと話した。

日本で言えば名古屋辺りに相当する、東京でも大阪でもないちょっとだけマイナー都市から

やってきたんだそうだ。

なかなかフランクでいい人たちだ。

聖母マリアが住んだという家を見に行ったが、うーん、キリスト教もあんまり興味ない。

だめだ、エフェスは僕にはイマイチ。

ツアー終了後、ネットカフェに行ってちょっと調べ物をする。

ある程度想定してた事なのだが、予想以上に酷い事実が判明してしまいゲンナリした。

あんまりだよこれは。

午後8時、再びバスに乗ってイスタンブールへ。


2008-07-10 [長年日記]

_ カッパドキア二日目

昨日はご機嫌でビールを飲んでしまい、せっかくのホテル泊なのにシャワーも浴びずに

寝てしまった。

朝目をさまして、とりあえず部屋のシャワーを浴びようとしたが、なんか水が

暖まらないんですが。

まったくの冷水というわけでもないが、冷水とぬるま湯の間程度でまったく暖まらない。

さらに部屋自体が洞窟でひんやりしてるんで、シャワーを浴びて体を拭いたら

寒くて仕方なくて、暖まるまで布団に潜り込んでしまった。

暖まってからキッチンへ。

YさんとIさんに挨拶。

Iさんはツアーに参加するそうだ。

僕とYさんは別のツアーへ。

ツアーのバスが迎えにきたんで、バタバタと出発。

まず、ギョレメの野外ミュージアムへ連れて行かれた。

ここは昔、修道士が集まって共同生活をしながらキリスト教の勉強をしていたという谷だ。

カッパドキア特有の変わった造形の岩を彫って教会や修道士の部屋、食堂なんかが作られている。

最初に入った洞窟の中は教会で、天井に鮮やかなキリスト画が描かれていた。

この絵はかなりの大昔に描かれたそうだが、いまだに鮮やかな色合いをしている。

なんでも全て天然素材の色素を使っていて、黄色ならサフラン、青ならインディゴといった素材を

使ってるそうだ。

さらにそこに鳩の卵の白身を塗ることでコーティングしてるので、大昔の絵なのに未だに

奇麗な色を残してるそうだ。

なるほどなあ。

谷の向こう側では鳩の卵を取るために、壁面に棚のように小さな穴が無数にあけられていて、

そこが鳩の巣箱のようになっていた。

なるほど、賢い。

別の洞窟もまた教会なのだが、今度はえらく素人臭い壁画が描かれていてビックリした。

なんでも、さっきの洞窟はプロの絵描きに描いてもらった物だが、こっちは修道士自身が自分で

描いた物だそうで、かなり素人臭い。

「えーと、俺の田舎の教会どうだったっけ、たしかこんな感じだよなー。

ここに線引くとブロックっぽくね?」

みたいな感じだったんだろうか、と想像するとなんか微笑ましい。

日本人のツアーが居たんで、ちょいと着いていってガイドの話を聞いていた。

観察していて気がついたが、ほとんど50過ぎのおばさんで、それに付き合わされたと思しき

旦那さんがたまにいるくらいで若い子はまったくいなかった。

ふーむ。

今回、僕がトルコに来る事に決めたのは、今まで東欧に行った事が全く無かったのと、

妹が昔行って、とても良かったと誉めていたからなのだが、この国は一般的な日本人旅行者には

あんまり人気はなさそうだ。

逆に年配の方には人気なのかもしれない。

日本人旅行者どうしで気楽に仲良くなれるんで、僕なんかは居心地が良いのだが。

続いて、キノコ岩を見に移動。

キノコ岩は名前の通り、キノコのような形をした岩だ。

地層が、下から硬い岩、柔らかい岩、硬い岩の順番に積み重なっていて、

それが浸食されて柔らかい岩の方が多く浸食されて、その上に浸食が少ない硬い岩が傘のような

形で乗ってるので、キノコ型になっている。

不思議な眺めだ。

一つ、見てて強烈に不安になるキノコ岩があった。

見ててドキドキしちゃうくらい一番上の岩が頼りなく乗っていて、震度2くらいの地震で

かんたんに落っこちてきそうな気がしてならない。

あと100年後にあの岩が残っているかで賭けてみたい。

ここも昔の人たちが住んでいて、キノコ岩に穴を開けて部屋を作っていたのだが、

脳を疑うようなおっかない部屋だった。

部屋の入り口が3メートルくらいの高さにあり、まずはしごを上り、さらに岩に開けられた

穴に手足を突っ込んで上らないと入れない。

これに入ると6畳くらいの部屋があるのだが、奥にハシゴがあり、天井に開けられた穴に入れる。

この穴は2.5メートルくらいの深さで、左右に穴があいていて、そこに手足を突っ込んで

上らないといけない。

古代トルコ人の身体能力ってどんだけ?

頑張ってのぼったら、下からお姉ちゃんが上ってきたので、

「写真とっていい?」

と聞いたらOKされたんでムービーを撮らせてもらった。

しばらく休憩して戻ったが、下りはもっと怖い。

足下がはっきり見えないんで、大変に怖い。

なんか体重が減りそうだ。

地面に降りてほっとした。

出発するまでぼんやりしてたが、見てると犬が多い。

イスタンブールは猫が多かったが、こっちは犬が、日向でだらりと寝てる。

せめて日陰に行けば涼しいのに。

この国で犬をやるのは大変そうだ。

ツアーのスタッフのおじさんはバックギャモンをしていた。

「お前もやってみるか?

ルール知ってる?」

と言われたんだが、実はルールを知ってると言ったら驚かれた。

昔オヤジに習ったんだ、と言ったら感心された。

残念ながら移動時間になってしまい、勝負は出来なかった。

その後ランチへ。

今日のレストランはかなりよかった。

外身はあんまりシャレてないが、内装はとても奇麗で、ご飯もうまかった。

Yさんも感心していた。

ただし、あいかわらずデザートは甘過ぎ。

隣の席の韓国人のお兄ちゃんに「すっごい甘いよ、食べてみなよ」と言って

食べさせたら、これは甘過ぎと困ってた。

本当に甘い。

土産屋でトルコ名物の目玉のキーホルダー購入。

続いて陶芸の工房の見学へ。

トルコの陶芸はなかなか有名なんだそうだ。

職人が器用にろくろで壷を作るデモをしてくれた。

粘土のかたまりが奇麗な涙滴型の壷になってくのは見事だった。

続いてツアー参加者の白人のお姉ちゃんにやらせていたが、最初に粘土のかたまりを

両手で上下にこすって長細くしてるのを見て、

「なんだかやらしい光景な気がする」

と思いデジカメの動画機能で撮影した僕は心が汚れてるんだと思う。

ろくろの後は実際に作られた陶器の販売店に案内された。

かなり広い部屋なのだが、よく見たら壁、天井が岩だ。

これ洞窟なのか。

すごいな。

陶器は奇麗だった。

形も良いんだけど、もの凄く手の込んだ塗装が施されている。

すごい。

でも何にも買わずに退散。

ツアーも最後にさしかかり、カッパドキア全体を見回せる谷へ。

ここはすごく眺めが良い。

しばらく感心しながら遥か彼方へ広がる頭の狂ったようなデザインの岩と、

そこに施された人の手による部屋や足場の跡を眺めていた。

すごいなあ、こんな所でこんな風に住むなんて、としばらく感心してたんだが、

なんかいつまで経っても出発しないのはなぜ?

Yさんと「どうしたんですかね?」と不思議がっていた。

ガイドさんも見当たらないし、いったいどうしたのか。

香港人の3人家族が居たのだが、土産物屋でかなりアレな感じのワンピースを

娘用に勧められていた。

黄色い生地に、ヒエログリフが書き込まれてるというちょっとどうかと思うデザインだった。

そもそもデザインがアレだけど、ここトルコでしょ?

ヒエログリフってエジプトじゃないのか?

しかも、どうやらこの服買っちゃったっぽい。

うーん・・・

かなり経ってからガイドさんと運転手が戻ってきて出発。

不思議な岩場に連れて行かれ、写真をパラパラ撮ってからホテルに戻された。

なんだかんだ言って楽しんだ。

よかったよ、ほんと。

_ 僕は今夜の高速バスでエフェスに移動するので、Yさん、Iさんとはお別れになる。

Iさんはまだ戻ってなくて、出来たら挨拶してから出発したかったが、戻ってなかった。

バスに乗る前に晩飯を済ませたくて、Yさんと近くのトルコピザ屋へ。

僕は晩飯用に一つと、テイクアウトで一つピザを頼み、Yさんも一つ晩飯に一つ

ピザを頼んだ。

トルコのピザは長細く、それが一切れサイズに切られて並んで出された。

食べてみたが、うまい。

粉がモチモチしてておいしい。

具のチーズも味が良い。

気に入った。

ツアーが一緒だった韓国人の兄さん達もやってきて、いっしょに食べた。

彼らは名物の、壷で蒸し焼きにした肉を食べていた。

小さい壷にパン生地で蓋をして蒸し焼きにするようで、その壷の口をナイフで叩き割って

出してくれた。

うまそう。

あれ頼めば良かった。

_ 食事後、バス停に移動。

Yさんが見送ってくれた。

バスは遅れてやってきて、乗り込んだ。

ギョレメにはエフェス行きのバスが来ておらず、ネブシェヒルまで乗せていってくれるので

そこで乗り換えるそうだ。

ネブシェヒルで乗り換えたが、東洋人の僕と同じくらいの年齢のお兄さんに声をかけられた。

韓国人でイギリスで勉強しているそうだ。

羨ましいなあ。

隣の席のトルコ人だが、ちょっと問題ありな人で困った。

がたいがでかく、しかも足を閉じて座れないらしくて足が僕の席にはみ出してくる。

さらに寝る時は横向きで眠りたいらしいんだが、体がでかいんで今度は尻がはみ出してくる。

勘弁してくれ。

よけようかと思ったが、だんだん腹が立ってきて、ここは俺の席だからよけてやるもんかと

心に誓って朝まで12時間、生暖かいトルコ人の体温にげんなりしながらバスに乗り続けた。

うう、なんて酷い。


2008-07-09 [長年日記]

_ カッパドキア

午前8時、バスはカッパドキアへ到着した。

カッパドキアはいくつかのエリアで構成され、大きくはギョレメとウルギュプなのだが、

まずバスはギョレメのバス停で止まり、次にウルギュプに移動して僕らは下ろされた。

地元のツアー会社のスタッフが他の人たちを回収してホテルに送る中、何故か僕のツアー会社

だけは来なくて、猛烈な炎天下の中途方にくれた。

おーい、どうなってんの?

ふと見てみると途方に暮れてるのがもう一人。

大きなバックパックを背負った日本人のお姉さんで、「どうしたんでしょうね?」と話した。

福岡から来たYさんという人で、某アニメキャラに名前がよく似てた。

バス停のスタッフに聞いてみたら問い合わせてくれて、しばらく経ったら「ごめんごめんー」

みたいな感じで迎えがやってきた。

わざわざウルギュプまで来たのにホテルはギョレメにあり、意味がわからん。

車の窓から見るカッパドキアは異様な風景で、何をどう間違ったらそうなるの的な不思議な

形をした岩が一面に広がっていた。

すごい。

ホテルはそんな岩をくりぬいて部屋を作った洞窟ホテルで、地元のトルコ人のお兄ちゃんや

多分旅行中に居着いたっぽい台湾人のお姉ちゃんが働いていた。

Yさんも同じホテルだったんでちょいと話す。

そろそろツアーの時間なので出かけようとしたら、よく日焼けした日本人のお姉ちゃんに

声をかけられた。

「日本人ですよね?

イスタンブールから来たんですか?

私、今日トルコに入ったばっかりなんですが、ガイドブック見せてもらってもいいですか?」

だそうだ。

Iさんという子で、長い事旅行してるらしい。

とりあえずあんまり時間がなかったんで、ツアーから戻ったらお話ししましょう、と約束して

出発した。

迎えのバスに乗ってツアーへ。

まずはローズバレー。

不思議な浸食のされ方をした谷の中を、ガイドのお姉さんに案内されて歩く。

ガイドさんはすらっとした美人で、話し方が涼やかで素敵。

いいツアーだ。

炎天下であぶられながら2キロほど歩き、谷を上る。

カッパドキアは近くに火山があり、そのために地層が明確に別れていて(火山灰等)、

それにくわえて寒暖差がやたら激しく、夏の強烈な暑さと冬の凍結で風化、浸食され、

今の異様な風景が出来上がったそうだ。

理屈で理解できてもこの景色はやはり不思議だ。

凄いなあ・・・

自然だけを見ても面白いのだが、そこに穴を開けて人が住んでいたというのがまた面白い。

岩山がくり抜かれて、その中に部屋が作られ、教会になってたりする。

不思議な場所だ。

信じがたい。

下り道は、岩が風化して出来た砂がくぼみにたまっていてよく滑り、何人かがツルツルと

転んでお尻を真っ白にしていた。

山育ちなんでそこら辺は慣れてるんで、僕は涼しい顔で下った。

道ばたにブドウやアプリコットがなっている。

野生のブドウというのは初めて見た。

アプリコットを一つかじってみたが、甘みが濃縮していてうまい。

谷を下りきった辺りで馬車タクシーが停まっていた。

体力はまだまだ残ってるので歩いたが、その後ときどき、道に馬糞が転がってるのを

見かけた。

日差しが強いので、数日かそこらで乾燥しきって粉々にばらけるようだ。

ちょっと面白い。

谷を出たら民家があり、そこで水を買い足したりしながら休憩。

昔、たくさんの人が住んでいたけど大崩落があって放棄されたという岩山があった。

薄っぺらい、池袋駅の駅ビルみたいに横に広い岩山で、沢山の部屋が掘られた後がある。

崩れた際にいくつかの部屋が反対側に貫通してしまい、青空が透けて見えた。

ちょっと上って見に行ってきたが、よくこんなのに住んでいたものだ。

感心した。

鳩の小屋のある谷で土産物を買い、ランチへ。

Yさんと韓国人のお兄さん達と食べた。

お兄さんのうち一人は日本語を勉強していて、けっこうきちんと話すので感心してしまう。

ランチはブッフェ形式で、好きな食べ物を取って食べるのだがかなりうまい。

肉も野菜も米もうまい。

スパイスが効いているが強すぎず、日本人の口によく合う味だ。

ただ、デザートは・・・

何ですかこの地獄のような甘さは。

パン生地にシロップを染み込ませたお菓子があったが、シロップが薄めたハチミツに砂糖を

混ぜたような凄まじい甘さだ。

脳みそが虫歯になりそう。

他のお菓子も試してみたが、「無理!」と叫びたくなるほど甘かった。

何でこうなるのか不思議。

午後は地下都市へ。

その昔、数千人が実際に住んだという、岩に掘ったありの巣のような都市だ。

地下だけあって、ひんやりして涼しい。

様々な部屋があり、あっという間に方向感覚を失う。

部屋は思いのほか広く、普通に背を伸ばして立てる。

でも通路はかなり狭い。

なんでも、戦争になったときに一人ずつしか攻め込めないようにして、部屋に入ってきたのを

一人ずつ殺すための工夫なのだそうだ。

その他通路を塞いでしまうための丸い岩なんてのもあった。

僕がここに攻め込む兵士だったら絶望的な気分だろうな。

相手は地下生活のエキスパートで慣れ具合では勝ち目が無いし、道に迷ったら出てこられそうにないし、

様々な工夫をされてるので生きて帰れる気がしない。

換気がよく考えられているようで、地下なのに空気がこもっていない。

上下に長く伸びた通気ダクトがあり、涼しい風が吹いていた。

炊事場もあり、こんな火を焚いても大丈夫だったとは驚きだ。

かなり探検気分を堪能して地上へ。

石細工の工房の見学に連れて行かれた。

旋盤にオニキスの塊を固定し回して、器用に削って最後に磨きをかけて、

オニキスの卵を作ってくれた。

うまいものだ。

でも欲しくはないんで、併設の土産物屋はちらっと眺めただけで表に出て、

日陰でぼんやりしていた。

韓国人の親子連れ三人と話した。

息子は大学生だがゲームで日本語を覚えたというゲーマーで、お父さんとお母さんは

大学教授だそうだ。

息子がゲームにはまってこまってるんです、というので、

「お母さんは息子さんを止めた方がいいですよ、じゃないと僕みたいな大人になっちゃいますよ」

と言ったら笑ってた。

その後バスに送ってもらい、ホテルへ。

チェックインを済まし、部屋へ。

シングルルームをもらったが、これがまた洞窟で壁が全部岩だ。

面白い。

とても涼しくて快適。

これは良い。

一休みして食堂に行ったらYさんとIさんがいて、しばらくお喋り。

Iさんにガイドブックを見せてあげた。

B5のノートPCを持ち歩いてるが、最近UMPCを持ち歩いてる旅行者が増えて

羨ましがってた。

あれは軽いし、そういう旅行には最適だろうな。

僕のiPod touchを見せてあげたら驚いてた。

「何ですかこれ!すごーい!」

最近見かけなかった新鮮な反応で嬉しい。

みんなでご飯に。

バス停の近くにあるレストランでけっこう安くチキンプレートがあった。

貧乏旅行を続けるIさんにビールをおごってあげた。

「ビール久しぶりです!」

と嬉しそうに飲むんで僕も嬉しい。

色々面白い話を聞いた。

どこかの国で変態タクシーに捕まった話とか。

とても面白い。

Yさんがなんか苦しそうにしてたので大丈夫かと聞いたら、くしゃみだった。

とても静かにくしゃみをするのでIさんと僕で感動し、Iさんが

「可愛いですね!」

と感心し、僕が

「僕らには無理ですよね!」

と言ったらIさんが、

「僕ら?」

すみません、僕だけです、はい。

なんかご機嫌でその後も僕の部屋の前に場所を移してビールを飲んで色々

話してしまった(Yさんは疲れが溜まってダウン)。

僕の知り合った不思議な世界の人たちの話はうけた。

Iさんが旅先で知り合った人たちの話も面白かった。

レズビアンじゃないんだけどそっち願望があり、友達になった女の子は全員

裸を見せてもらうという女性がいるそうだ。

何それ、僕もその人になりたいんですが。

Iさんは旅行中にダイビングのライセンスを取り、ダイビングショップで不法就労して

金を貯めながら旅し続け、1年半も放浪してるそうだ。

それもまた人生なんだよな。

そういう選択肢は僕にもあったし、今だってあるわけだ。

僕と同業者の元プログラマの旅行者もいるそうだが、彼らはプログラムに触ってない事で

腕が落ち、社会復帰できなくなるんじゃないかというのを不安に感じてるそうだ。

そうだよなあ。

僕、今頑張らなかったらいつ頑張ったらいいのかわからない状態でもあるし、

ちょっと1年とかは業界抜けられないよな。

そういう長期旅行者達は、選んだ人なんだといわれた。

取捨選択なんだよな。

ごもっとも。

楽しいなあ。

こんな楽しいお酒はなかなか飲めないよ。


2008-07-08 [長年日記]

_ イスタンブール

マサさんはツアーに参加するので早くに出ていった。

挨拶をして見送りもうひと眠り。

起き出して、とりあえず最上階へ朝食を食べに行こうとして青くなる。

リュックサックが無い。

前の晩に最上階に飲みに行った際にリュックサックを持っていって、そのまま大酔っぱらいで

持ってかえるの忘れて寝ちゃったか。

きっとホテルに回収されてるはずだと思い聞いてみたら、倉庫の方に片付けられてた。

良かった。

洗濯物は乾いてなかった。

下着がまだ濡れてる。

どうしよう。

今日はまずエジプシャンバザールへ行った。

グランドバザールに比べると庶民的なバザールで、売ってる物も安い。

スパイス、ハチミツ、ドライフルーツ、カラスミといった食材が中心のようだ。

値段もお値ごろで、昨日のグランドバザールより明らかに安い。

くそう、昨日やっぱりぼったくられてた。

土産物を買うにはまだ早いのでとりあえずひたすら歩いて眺めた。

喉が渇いたので、アイランという飲むヨーグルトを買ってみたが、甘みが無いけど

飲みやすくて美味しい。

色んな店があって楽しい。

電気屋なんかもある。

エジプシャンバザールの次はガラダ橋へ。

イスタンブールの旧市街と新市街を繋ぐ大きな橋で、二層構造になっていて

上は道路、下はカフェやレストランが並んでいる。

通行人が釣り糸を垂らして何かをつってるが、水面には猛烈な量のクラゲしか見当たらない。

どんな魚がいるのだろうか?

名物のサバサンドを食べてみた。

日本人なので焼き魚の匂いに反応してしまう。

サバを鉄板で焼いて野菜と一緒にパンにはさみ、塩を振って食べるがなかなかうまい。

しばらく景色を眺めながらぼんやりしてしまった。

いいなあ、旅は。

またトラムに乗りスルタンアフメットへ戻る。

ブルーモスクを見物する。

イスタンブール一番の荘厳なモスクだ。

現役で使われてるモスクで、中ではイスラム教徒が祈りを捧げていた。

外から見ても巨大だが、中に入っても巨大なモスクだ。

カーペットが敷かれていて土足禁止になっている。

キリスト教の教会と同じような大きさだが、巨大デコレーションケーキ然とした

キリスト教会と違い、どことなく落ち着いた雰囲気がある。

堪能し、ブルーモスクを後にした。

次は地下神殿。

小さな建物が入り口で、お金を払って地下への階段を下る。

昔の地下貯水池だそうで、やたら広大なスペースに規則正しく石の柱が建って

アーチ状になった天井を支えている。

数十センチ程度水が張ってあって、大きく太った鯉が泳いでいた。

ここが数十年前に発見されるまで、住人は全然気がつかず上に住んでいて、

地面に穴を掘って水を汲んだり釣り糸を垂らして魚を釣っていたそうだ。

水面の上に柱の間を幅2メートルくらいの通路が奥まで通してあって、

柱には一本一本照明が付いていて、幻想的な雰囲気を醸し出している。

とても不思議な空間だ。

一番奥までいって、柱の下のメデューサ型の石を見てきて引き返した。

面白かった。

地上に出るとさすがに目が利かず、まぶしくて仕方ない。

さて、どうしようか。

夜7時からツアーに参加するのだが、それまで数時間ある。

とりあえず、宿に戻ってバッテリーが切れかかったデジカメの充電をさせてもらおうと

思っていたら、アリさんに会った。

アリさんのiPhone(2G)についての話になって、Jailbreakの事を教えてあげたり

してるうちに仲良くなってゲームの話とかも話し込んでしまった。

気さくないいお兄さんだ。

その後、アリさんの紹介で彼の幼なじみという人物に紹介されたんだが、

ここで一悶着あったんだけど、諸般の事情でここには書かない。

夕方、旅行代理店へ行き、ツアーの迎えの車に乗る。

目一杯席が設置されたワンボックスで、僕が最後だったみたいで若い3人組の女の子の

隣の席だけが空いていたのでそこに座る。

日本人かと思って「すみませんね」と言いながら座ったら、実は韓国人だった。

その後車は街のはずれの高速バスステーションに移動し、旅行会社でもらったバウチャーを

バスチケットに変えてもらって、バスに乗り込んだ。

さっきの韓国人の女の子三人組の隣で、ちょっと喜ぶ。

隣の席の子は日本語が話せたので、どこで勉強したのか聞いたら

「ドラマとアニメとまんがで勉強しました」

だそうだ。

すごいな。

「どんなドラマを見るんですか?」

と聞いたら、最近はのだめだのなんだの。

僕はテレビを全然見ないんで、むしろ僕より良く知ってるのが面白い。

ネットで拾ってきて見てるそうだ。

凄い時代になった物だ。

大学生で薬学を勉強してるとか。

おすすめのまんがの話をしたりしてしばらく楽しんでいたが、しばらくしたらイスラム教徒の

女性が乗ってきたと思ったら、車掌のお兄ちゃんに席を移されてしまった。

イスラム教女性の隣は女性じゃないといけないらしく、僕は移すのにちょうど良かったらしい。

しかも移った先は出口のすぐ後ろで、足が伸ばせない。

しばらくしたら昔、マウンテンバイクをやってた頃にすっ転んで作った膝の古傷が痛んできた。

かなわんなあ・・・

がっかりしながらバスは一路カッパドキアへ。


2008-07-07 [長年日記]

_ トルコ二日目

マサさんとトプカプ宮殿を見に行った。

途中、サングラスをかけたトルコ人のお兄さんに声をかけられた。

近くのイスタンブールホステルで働いてるアリさんという人で、日本語がぺらぺらだ。

とても親切で評判がいいようで、地球の歩き方の読者レポートで絶賛されてるようだ。

「じゃあ、今度泊まりにいくね』

と話して別れた。

トプカプ宮殿は19世紀まで皇帝が使っていたという宮殿で、現在は博物館になっているそうだ。

入場料は10リラ(900円)。

皇帝と多くの女性が住んでいたハレムは別料金になっていて(10リラ)、入場制限が

あるそうなので早いところ見に行った。

音声ガイド(これも10リラ。合わせて2700円か。高いなあ)を借りているので、

様々な部屋がどのように使われていたのかがわかり、けっこう面白い。

皇帝としてこの建物で住んだり、皇帝の妻候補として他の沢山の女性達と一緒に

ここで暮らすというのはどんな気持ちだったのだろうか。

建物は豪華な作りなのだが、ヨーロッパの城なんかに比べるとシンプルな感じがした。

ヨーロッパの建物はゴテゴテしたデコレーションケーキみたいな造りなのだけれど、

こちらはもっとすっきりしている。

ただし、凄く手の込んだ奇麗なタイルで埋め尽くされていて、けっして質素と言うわけではない。

ハレムの後は他のエリアの展示物を眺めた。

オスマン帝国のお宝がごっそりと展示されているのだが、大小の宝石がごっそり埋め込まれた

豪華なお宝の数々に圧倒される。

すごい。

半端無いな、これ。

一通り眺めてるうちにマサさんとははぐれてしまったので、一人でグランドバザールを見に行った。

休みだった昨日と違い、恐ろしく入り組んだ巨大なマーケットになっていて、あまりに入り組んでるので

同じ出口から出てくる事が出来ない。

これは凄い。

売ってる品は宝石や土産物なんかが多く、あんまり僕には役に立たないのだが、見てるだけでも

けっこう楽しめる。

妹からアップルティーを買ってきてくれと頼まれていて、見つけたので値段を聞いたら妙に高い。

勢いで買わされてしまったが、ボラれたかなあ。

かなり歩いて楽しんだが、すでに2時くらいで腹が減ったので適当なレストランに入った。

昨日も食べたけど、トマトと肉の煮込み料理を食べたがやはりうまい。

この味は日本人の好みによく合う。

堪能したので次ぎにいく場所を考えたが、古い建物の集まるスルタンアフメット周辺を離れ、

新市街と呼ばれるエリアに移動してみた。

トラム(路面電車)に乗って、ガラダ橋を超えた。

新市街は丘の上にあるので、ちょっときつい傾斜の坂を上って新市街へ向かう。

途中、フランス小道と呼ばれる通りを歩いた。

最近再開発され、まるでヨーロッパのようなこじゃれたレストランが並ぶステキなエリアだった。

坂を上りきると新市街。

スルタンアフメットはアジア色が強かったが、新市街はほぼ完全にヨーロッパの都会だった。

グランドバザールで売ってるようなパチもの衣服は無く、きちんとしたブランドのブティックや、

シャレたレストラン、CD屋なんかが並んでいた。

あえてレトロな雰囲気の路面電車が走っていて、ヨーロッパ風の趣が増している。

歩いているとトルコアイスがそこら中で売られているのだが、お客さんをからかうような

売り方をしていて面白い。

トルコアイスはとても粘り気があって、それを先端が薄くなった長い金属の棒でコーンに盛りつけるのだが、

棒にアイスが付いた状態で差し出してくれて、取ろうとするとくるっと回して引っ込めたり、

ごめんねーともう一回差し出してくるので手に取ると、コーンが二重になってて手元に

空っぽのコーンだけが残ったり、手渡ししてくれるかと思ったらくるっと回して取らせてくれなかったり

なかなか芸達者。

器用だなあ。

初めて食べたトルコアイスは、アイスクリームにナタデココの舌触りを混ぜたような風味で

美味しかった。

珍しい味だ。

しばらく新市街を眺め、インターネットカフェでちょっと日本のネットを眺めてからトラムで

スルタンアフメットに戻った。

マサさんは昨日のランプホテルからオリエンタルホテルに移動しているのだが、もしも宿に居るなら

一緒にハマム(トルコの垢すり)に誘おうと思っていた。

ホテルの受付で、

「僕の友達でマサっていう日本人が来てると思うんだけど、会いにいってもいい?」

と聞いたら部屋番号を教えてくれた。

マサさんは残念ながら留守だったが、なかなか良さそうな宿なので今夜はここに泊めてもらう事にした。

4人部屋で、一階がバーでけっこううるさそうだが、思ったほどじゃなさそうだ。

とりあえずシャワーを浴び、洗濯する。

翌日までに乾いてくれるだろうか。

旅行会社にチケットをいったら、社長の日本人の奥さんと、日本人のお兄さんが話してたんで、会話に加わった。

お兄さんは既に一ヶ月以上旅行していて、昨日トルコ入りしたばかりだそうだ。

色々雑談してから、一緒にトルコの踊りを見にいった。

近くの屋外レストランでやってるそうで、外からも見えるそうだ。

見にいくと真っ白い服を着た髭のおっさんが夢見る乙女のような手つきでスカートを翻しながら

クルクル回っていた。

奇麗と言えば奇麗なんだけど、あんまり変化が無くてちょっと飽きてしまい、ここで晩飯に

しようかと思ってたけどやめて、トラム駅近くまで移動する事にした。

この国にはパスターネと呼ばれる甘味処がそこら中にあるのだが、まだ入った事が無く、

一人だとちょっと気後れするので付き合ってもらった。

トルコのお菓子、笑うほど甘い。

それを飲むヨーグルト(甘み無し)で食べる。

それからケバブ屋で晩飯にし、旅行の話をした。

ブルガリアなんかを見てきたそうだが、いいなあ、僕も行ってみたいわ。

解散し宿に戻ったら、マサさんが戻っていた。

「受付に『お前の友達が来たから泊めておいたぞ』って言われて誰かと思ったんですよ」

だそうだ。

ビックリさせちゃってすみませんです。

一緒に最上階のバーにビールを飲みに行ったら、オーストラリア人を中心としたグループが

飲み会をしていたのでちょっと加わった。

捕鯨の話で議論になったが、オーストラリア英語に慣れてなくて、聞き取りづらくて難しい。

トルコ名物のラクを飲ませてもらった。

かなり強い酒で、透明なのだが水で割ると白く濁るのが特徴だそうだ。

水で割ったのを一口飲んでむせた。

凄く強い。

これはアブサンに近い味だ。

アブサン同様、薬草が漬け込んであるんだろう。

好奇心で水で割らないでストレートで売ってもらい飲んでみたが、おっそろしく強い。

これは凄い。

そうこうしてたら屋上階からホテルのスタッフが降りてきた。

今日が誕生日のやつがいるからみんなで祝ってくれ、だそうだ。

みんなでドヤドヤと上がっていったら、ホテルのスタッフの可愛い女の子が、生卵と小麦粉を

かけられて真っ白になっていた。

天ぷらにでもする気かいな。

みんなでハッピーバースデイを歌った後、飲み会の第2ラウンドが始まった。

ハーモニカを持った日本人のおじさんがいたのだが、西日本の某大学で体育教師を定年退職し、

現在66歳という方だった。

絵を描くのが趣味で、スケッチブックを持ってブルーモスクやアヤスフィアの前に陣取り

絵を描いているそうで、全然急がない珍しい日本人と言われてるそうだ。

スケッチブックを見せてもらったが、素敵な水彩画だった。

おじさんの地元の城の絵が素敵で、それを絵はがきにした物をもらった。

色々話して楽しかった。


2008-07-06 [長年日記]

_ ドーハ

現地時刻の早朝、ドーハに到着した。

飛行機から空港までの移動はバスで、降り立った瞬間に恐ろしく乾燥した空気に驚かされた。

周囲は見事に砂漠で、街も含めて全て砂色をしていた。

乗り換えが4時間と長く、ベンチでぼーっとしたり、コーヒーを飲んだりして時間を潰した。

無料で使えるPCが置いてあるのだが、ネットに繋がってないってどういう意味があるんだろう?

_ ドーハ→イスタンブール

隣の席に座っていたマサさんという男性と知り合った。

山口から来ていて、旅慣れた雰囲気のお兄さんだった。

飛行機の窓から外を見てるのが好きだそうで、景色の変化を見逃すまいとかなり長時間

眺めていたのが面白かった。

ガイドブックを三冊持ってきていて、2冊は読んだ事の無いものだったんで読ませてもらったが

なかなかためになった。

二人で地球の歩き方の食べ物のページだけやたら熱心に読んで、

「これうまそうですよね」

と盛り上がった。

窓からの景色は、ドーハ出発直後は自然も人工物も全部砂色だったのだが、緯度が上がるにつれ

だんだん緑が増えてきた。

興味深い。

_ イスタンブール着

マサさんと空港から移動。

安宿と歴史的建造物群の集まるスルタンアフメット地区へ。

地下鉄からトラムに乗り換える。

どことなくアジアっぽい風景。

日差しが強く、ほぼ真上から照りつけてくる。

まずは宿を探す。

地球の歩き方に出ていたランプという宿に行ってみたら、やたらとフレンドリーな兄ちゃんに

とっつかまり、そのままいっしょに茶を飲んだと思ったら旅行会社に案内された。

今回の旅行は気まぐれなぶらぶら旅にするつもりだったのでツアーに入るのはあんまり気が進まず、

一回断って宿にもどった。

マサさんと別れて街をぶらぶら。

グランバザールにいってみたが、案外バリエーションが無くてパチモノの服しか売ってない。

肩透かしかと思ったら、日曜日は休みなんだそうだ。

時間を無駄にしてしまった。

売ってた服を見てちょっと笑う。

全部パチモノだが、お前らどんだけドルチェ&ガッバーナ好きなんだよと。

その他シャネル、プラダ、ナイキだらけだ。

_ 道を歩いていたら、道路の舗装の荒れっぷりに大笑い。

トラムの線路以外がはがされていて、車が線路をごとごと乗り越えていく。

線路歪んじゃわないのか?

_ 歩いてるとそこら中に焼きトウモロコシの屋台が出てるのだが、焦げ目の付いた

トウモロコシが美味しそうで、わくわくしながら1リラ払って購入してみたんだが、

びっくりするほどまずかった。

だいたい、囓るに当たって僕の舌は札幌の公園で食べたトウモロコシあたりに

チューニングされてて、がぶっと囓るとブチブチっとはじけて甘い汁がほとばしるような

トウモロコシがくるのを期待してるんだが、これがまあ驚くほどボソボソしてて

うまくない。

調理の問題ではなく、品種自体がそういう物のようだ。

なんたるガッカリ感!

_ 適当に散歩してたら、トプカプ宮殿前の庭園に入っていた。

市民の憩いの広場のようで、木陰が涼しくてかなり快適。

頭から黒いベールを被ったイスラム教の女性がドッジボールをするという珍しい風景を見た。

写真撮りたかったな。

マサさんと合流して一緒に晩飯へ。

途中でさっきの旅行会社に寄り道し、そこの日本人の奥さんと話す内に、ツアーに参加することに

してしまった。

これで良かったのか本当に不安。

晩飯はレストランに入った。

トマトと肉の煮込みをたのんだが、かなり美味い。

感激する。

その後バーで飲んだ。

トルコでメジャーなエフェスビールで、すっきりした味でうまい。

深夜まで飲んで宿に戻り、さっぱり寝てしまった。

_ トルコのキーボード

宿のPCを使わせてもらったが、何故かmixiにログインできず、なんでだろうと考え込んだ。

よく見るとiボタンが何か変。

押すとiのような文字が表示されるが、よく見ると上の点が無い。

んー?

AltのようでAltじゃない、ALT GRと書かれたキーと一緒に押したらiが出てきた。

よく見たら右側にiがある。

その他見慣れないアルファベットのキーが沢山あるし、記号の位置が全然違うし、

何がなんやら。


2008-07-05 [長年日記]

_ トルコ行ってきます

ただいま関西国際空港の出発ロビー。

行ってきます。

_ 旅行出発前

19時40分羽田空港発のANA機でトルコに向けて出発するのだが、その前にHさんと

渋谷で会う事になっていた。

荷物の準備を済ませて家を出る。

こういう旅行の時はリュックサックと、革のボストンバッグ一つというのが僕の定番になっている。

渋谷に向かい、まず最初にビックカメラでコンセントの形を確認しにいく。

僕の持ってる変圧器は昔イギリスに行く前に購入した物で特殊なコンセントになってるのだが、

これがトルコのC型と同じか確認し、違うなら買っておくつもりだった。

見比べたところ、どうやら同じものっぽいんでアダプターを購入するのはやめた。

Hさんは先にきて服屋を眺めてるそうなので合流。

ひどく蒸し暑く、ジーパンが蒸れてベタベタして辛いので、旅行前に薄手のパンツの購入に

付き合ってもらった。

セール中のマルイを見に行き、よく行くTKを覗いたら良さそうなのがあったが、履いたら

尻がきつい。

悲しみに泣き濡れてPPFMに行ったらいいのがあった。

腹がゴムひもなのが素晴らしい。

Hさんがラーメンを食べたいというのでセンター街へ。

魚出汁のラーメンで好評だった。

トルコのカッパドキア地方は日差しが強く、帽子が必要とガイドブックに書いてあったのだが、

持ってないので帽子を見に行ったのだが、なんせこの頭は半端無くでかいので、

合うサイズのが無い。

かぶろうとする度にマリオのように頭の上にちょこんと帽子が乗ってしまう。

Hさんはそれを見てケラケラ笑って喜んでる。

仕方ないんでロフトで日本手ぬぐいを買っていった。

これならかぶれる。

さらに薬局に行って小さいリンスインシャンプー購入。

ここで時間切れになったので解散し、山手線で浜松町まで行ってモノレールに乗った。

今回は羽田発なので都内の移動が楽でいい。

チェックインを済ませ、飛行機に乗り込んだ。

今回はカタール航空でトルコに向かうのだが、ここは成田に乗り入れてないのでまずは関西国際空港に

向かい、それから乗り換えてドーハ経由でトルコに入る。

この旅では何が起こるかわくわくする。

_ 関西国際空港

上空に居たのは1時間くらいか。

速いものだ。

関空で乗り換え。

実は国内線の飛行機に乗るのは初めてで、国際線と比べると手続きがあっさりしてて驚いた。

2時間の乗り換えなのだが、とりあえず空港内のコンビニで筆記用具と景気付けのビールを購入。

きゅっと飲み干し搭乗手続きに向かう。

荷物はリュックとボストンバッグ一つなので全部持ち込みにし搭乗ゲートをくぐる。

これからドーハまで10時間近い移動だ。

やれやれ、かったるい。

乗り込むまで暇なんで、何人か電話してみた。

Aさん繋がらず。

寂しい。

N氏に繋がったんで、エロデータ詰め合わせDVDを送っておいた旨伝えておいた。

お楽しみあれ。

無料で使えるPCがあったんで使わせてもらってブログに書き込み、出発。


2008-07-04 [長年日記]

_ 早朝の爆発音

早朝、もの凄い爆発音とそれに続く地響きのような音で目を覚ましたが、なんせ寝起きが

悪い事に関しては世界一の僕なんで、それが現実だったのか夢だったのかもはっきりせず、

多分それから1分もかからずに寝てしまいすっかり忘れてた。

夕方になって社内の雑談でその事を話してるのを聞いて初めて思い出し、

おもわず、

「あれって夢じゃなかったんですか!」

と聞いてしまった。

そうか、現実だったのか・・・

どうやら停電もあったらしいが、なんせ寝てたんで

_ このままだと日本にスラム街が生まれる

のだそうだ。

mixiのニュースに書いてあった。

コメントしてる日記をいくつか眺めたけど、

「元々あったんじゃないの?

ドヤ街ってそういうもんだろ?」

という意見は同感だが(と思ったら間違ってた。下参照)、自己責任とか言ってる連中は

現実を見据えてるようで実は頭の中がお花畑なんじゃないの?

もちろん努力をさぼった末に貧困に落ちる人は幾らでも居るが、一昔前だったらそれなりに

食えてて将来の展望も持てたような人材でも酷い生活をしてる現状が問題な訳でしょ?

世の中に勝ち組と負け組が居るのは資本主義である以上当然だけど、今はあまりに簡単に

負け組になってしまい、しかもリカバリが非常に難しい。

そんな社会にした政治家や財界のお偉方の無能さと傲慢を、労働者がわざわざ擁護してやる

筋合いがあるのか?

個人の努力はもちろん必要だが、その上で現状を作り上げた連中を大きな声で非難しなくちゃ

それこそそいつら大喜びだよ。

企業が利潤をあげるための努力をするのは当然だけど、政治家が、企業が下っ端労働者を

理不尽に安くこき使ってもペナルティが発生しなくしたおかげで、若い子達が悲鳴を

上げてるのを「自己責任」で済ますんだったら、ずいぶん危機感のない人たちだと思う。

_ ドヤ街とスラム

知らなかったが、同じような物かと思ったら実はけっこう違う物らしい。

ドヤとは宿のことで、相部屋や1畳だけの個室だのを「人間の住む所ではない」と

自嘲的に呼んだそうだ。

日雇いの求人が毎朝多数やってくるので寄せ場とも呼ばれるとか。

要するにドヤ街とは、住所不定の貧乏な日雇い労働者の宿が集まるエリアか。

それに対してスラムとは、地方から都市に移住した人々の人数が労働需要を超えてしまい

職のない人たちが住み着いたエリアで、住民は職がないので露天、靴磨き、廃品回収等、

元手のかからない仕事をするそうだ。

両方とも貧困は共通するが、ドヤ街は日雇い労働者が集まるエリアで、スラムは職のない

人たちが集まるエリアということか。

Wikipediaはためになるなあ。

_ バーチャファイター5R

新宿西口のセガでロケテストしてるそうなんで、遊びにいってみた。

ロケテストは先週までなんだけど、新宿に限ってこのまま継続してロケテストなんだそうだ。

前作の横方向からの攻防が改良されてるようなんだが、どうもよくわかってない。

僕はリオンを使ってるが、新しく追加された下段半回転のパンチ技は、当たると相手を

横向きにする効果があり、そこから中段と投げの二択に持ち込めるのでかなり強力っぽい。

ただ、これだけ強力だと今後修正されて弱体化される可能性も高そうだ。

当たると相手をしゃがみ状態に出来る技(空中で当てると叩き付け効果もあるようだ)や、

比較的での早い中上中中のコンビネーション(空中コンボにも使えた)も入っていい感じ。

今まで多用していた1K+Gが無くなったのは痛い。

4P+K+Gは後ろに下がらなくなり、その場で素早く腰を落とすようになった。

それで上段と一部の中段をかわし、新技のPで相手を倒してからのコンボは強力そうだが、

そこから出せた2K+Gが無くなったのは残念。

あれ使えたのに。

総じて強力になってるっぽいんで、弱キャラの常連だったリオン使いとしては嬉しい限り。